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第四十五話 闇に棲むモノ

作者: 文月 澪
last update 最終更新日: 2025-12-31 16:00:22

「序列の話は聞いたな? ︎︎この序列は使われた妖魔の力に準ずる。序列が上がるほど、強力な妖魔が使われたという事だ。そしてこれが示すのは、殺す事が可能なのは序列が下のものだけということに通じる。貴様の相棒である律が持つ御代月ならば、序列五位以下の妖魔しか殺せないという訳だ。それ以上の力を持つ妖魔は傷つける事はできても、殺せはしない」

 それは律も言っていたな、と思い返す。だから家族の仇を打つためには共切が必要だと。長谷部は少しの溜息を混ぜながら更に続ける。

「だが、強力な妖魔を捕らえるには、それに見合った力が必要になる。これが中々に難しい。捕縛の任務が与えられた時は覚悟しろ。鍛える刀鍛冶の力量もそうだ。妖魔を鍛刀に使うには、通常の刀を造るのとは温度も工程も全く違う。妖刀を鍛える事のできる刀鍛冶の数も減ってきている。そのせいで新造も覚束ず、妖刀の数は妖魔に対応するには決して多いとは言えない。折れる事も多々あるからな」

 長谷部は溜息を吐きながら続ける。

「現存する妖刀は百七十五振。序列は七十位まである。一番多い序列が五十位前後。それ以下の序列では現場で役に立たない。そして、その妖刀に認められた者だけが使い手となる。下位の妖刀であれば、ほぼ誰でもリスクなく抜けるが、上位ともなれば人を選ぶ。境界は序列三十位と言ったところか。そのクラスになれば班長を任される。まぁ、共切とは違って、妖魔を使った妖刀は誰にでも抜けるが、認められなければ……」

 そこで口を閉ざし、首をなぞる。それは死を意味していた。優斗は息を呑む。それを満足気に見ると、蓋ふぁび口を開いた。

「つまり、鬼を殺すには鬼を素材に使った妖刀を用いる必要があるという事だ。それを実現したのは共切ただ一振のみ。鬼は童子ともなれば数も少なく、捕らえるのは容易では無い。鬼と一口に言ってもレベルは様々だ。下は餓鬼から上は童子まで多種多様。しかし雑魚を使った所で弱くては本末転倒だ。共切もどうやって造られたのか分かっていないからな。かろうじて平安に造られただろうと予想されるくらいか……」

 その声には、研究者らしい興奮と冷静さが内包されていた。

「そして、共切は他の妖刀と違って一人にしか抜けない。これが大きな違いだ。選ば

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